今回は臨床でも使われるロウの前方不安定性検査(Rowe test)の方法を説明します。他に紹介している検査よりは少しマイナーかな・・・?と思いますが、、、
何度もボールを投げたり、ラケットを振ったりしているとだんだんと肩が緩くなることがあります。すると脱臼など肩の怪我につながりますが、その時には肩の前が不安定となり痛みが生じます。
そのため、肩の前の不安定性を評価する必要があります。
今回は肩関節の不安定性をテストするものになりますが、肩関節の不安定性のテストは
肩関節の前方・後方の不安定性テスト(anterior/posterior apprehension test)
肩関節の下方の不安定性テスト(sulcus sign)
もありますので、合わせて要チェックです。
また負荷偏位試験(Load and Shift Test)も忘れてはいけません。これらのテストを複数行って判断していくことになります。
目次
ロウの前方不安定性検査(Rowe test)
テストされる人の姿勢
テストする人(検査をする人)の動き
- 上記の通り寝てもらいます。脱力するように伝えておきましょう。
- 自分(検査をする人)の握り拳を肩とベッドの間(上腕骨頭の後ろ)に置き、頭の後ろを触っている腕の肘部分を下に押します。
動画
みるべきポイント
下に押した際に不安感や痛みが生じれば陽性となります。
これは名前の通り、肩関節の前方の不安定性を見るテストになりますので、陽性の場合、肩の前方が緩んでいる可能性があります。
まとめ
今回は、ロウの前方不安定性検査(Rowe test)を説明しました。
肩の後ろ側に拳を置く点においては、フルクラムテストと似ている部分もありますね。
肩関節の前方不安定性を検査するものには肩関節の前方の不安定性テスト(anterior apprehension test)、フルクラムテスト(fulcrum test)、リロケーションテスト(relocation test)という方法もあります。
これらは不安定性のテストになりますので、基本的には肩の前部分に痛みが生じると考えられます。テスト単独での信頼性は低いため、他の関節唇テストや肩のインピンジメントに関するテストなど、複数のテストを行って判断するようにしましょう。
肩の最も多い痛みの原因チェックはこちらを参考にどうぞ。
その他の様々な原因に対する肩関節のテストはこちらにまとめてあります。筋肉の損傷が痛みを引き起こしている可能性もあるので、しっかりチェックですね。
その他のテスト結果や主訴との兼ね合いで、何か心配になることがあれば医療機関への受診をお勧めします。
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